パルズ・サドン・サービスという、アメリカのファーストフードチェーンをご存知でしょうか?
おそらく、ほとんどの方が知らないと思います。

私も知りませんでした
アメリカ人は、とにかくファーストフードが好きですね。
YOUTUBEなどを見ていると、マックや、バーガーキング以外にも、
我々が知らないファーストフードチェーンがいろいろあるみたいです…
パルズも、ローカルなハンバーガーチェーンですが、その外観があまりにも特徴的なので有名です。
こんな感じ↓
写真:https://palsweb.com/より
チャーリーとチョコレート工場かよw
パルズは、ドライブスルーに特化したチェーンとのことで、フードの提供スピードの速さが特徴です。
(ちなみにドライブスルーって和製英語かと思ったら違ったみたい)
注文確定から、平均18秒で提供されるというのですから、驚きです。
コンビニの肉まんやおでんと同レベルの速さということです。
にわかに信じがたいのですが、「提供メニュー数」を絞って、あらかじめ調理しておいたものをパッケージするだけなら可能かもしれません。
そして、注目されているのは、そのミスの少なさ。
注文3600件当たり1件だけ(業界平均は、15件に1回起きているのに!)
なにそのサイボーグ・・・凄すぎる・・・
出勤するまで、配置がわからない

なぜミスが出ないのか?
マニュアルを叩きこむ、鬼のようなトレーニングを積んでいる???
かなりの「ブラック企業」なんじゃないかと邪推してしまいましたが、どうやらそうでなないようです。
どうやらこの記事によれば、実際は離職率がメチャ低い優良企業とのこと!
パルズの従業員も、顧客と変わらぬ愛着をもっている。離職率は驚くほど低い。創業以来33年間で、自己都合で退社した店長は7人だけだ。副店長の年間離職率はわずか1.4%、競合を渡り歩き、業界から足を洗う人の絶えないファストフード業界ではめずらしい。接客はパートタイムや高校生のアルバイトが担うが、たいていの企業は彼らに手を焼く。しかし、ここでも離職率は業界平均の3分の1だ。
そして、下記の本にはもっと凄いことが書いてありました。
イヤなやつほど仕事がデキる なぜルールに従わない人が成功するのか
パルズは、「新奇性」を大事にしています。
とくにパルズのような業態には、退屈というリスクが付きまとう。だが、同社は高度に標準化された作業から単調さをとり除く巧妙な方法を編み出した。
社員は出勤するまで、その日担当する業務の順番を知らされないのだ。
完璧な仕事をさせるためには、同じ作業を延々とやらせた方がいいというのが普通の発想です。
しかし、そうなると、人は刺激を感じなくなり、チャレンジしなくなってしまう。
単調な仕事は、作業効率をより下げるわけです。
今日の仕事は、どんな流れになるのか?シェイクから始まるのか?フレンチフライか?そのあと注文配達がくるのか?・・・それらの情報を、出勤するまでわからないようにする。
そうすることで「自動操縦状態=惰性で進む状態」に陥りにくく、
意欲的に仕事に取り組むめるようになるということです。
ゲーム性を持たせる
さらに、パルズでは、マネージャーが、スタッフにいつもチャレンジを与えているそうです。
例えば・・・
「次の一時間で、ドライブスルー客の100人のオーダーを完全に予想できたなら
100ドルのギフトカードをあげるという約束をする」
パルズはとにかく常連が多い。「常連が何を頼むのか?」を、記憶しておくとオーダーがスムーズです。
そこで、常連が頼む「いつもの注文」を覚えるゲームを導入したわけです。
ゲームのような課題をバンバン出して、刺激的な職場にすることで、社員は退屈せずに、楽しく働く。
結果、ミスも起きにくくなり、離職率も下がり、顧客満足度もあがって、会社の利益もあがって、
ウィンウィンウィンの三方よし・・・でうまく回っていくというのことです。

刺激は大事だよ~
いろんな仕事をさせた方がいい?
著者の、フランチェスカ・ジーノが行った、新入社員を対象とした調査によれば
「自分の仕事は毎日ほとんど同じ」と答えた社員は、
仕事満足度が低く、転職願望度も高かった
ということです。
会社って、すぐに社内異動や転勤で人を動かそうとしますよね~。今までは、

引っ越し業者や、住宅手当に払うお金がムダすぎる。給料で還元してくれ!
と思っていたのですが、あれには、多大なメリットがあるということです。
特に、新入社員には、どんどんジョブローテーションをさせた方が良さそうですね。
最後に、このネタを拾ってきた
「イヤな奴ほど仕事がデキる」は、本当に面白いのでオススメします。
コメント